女帝への動き

毎日新聞 2004年6月21日
岡田克也民主党代表は「皇室のあり方に根本的な疑念が呈されている。
国民に対しても世界に対しても開かれた皇室であることが必要だと思う」と語り、
神崎武法公明党代表は「宮内庁は重く受け止め、ご夫妻が自由に活躍できる環境づくりに
取り組むべきだ」と述べた。これに関連し、岡田、神崎両氏と福島瑞穂社民党党首は、
女性天皇を認める皇室典範改正が必要との考えを表明。
志位和夫共産党委員長は「参院選の議論の一つであるかのように扱う性格の問題ではない」と述べた。

2004年11月18日 NHKのニュース
小泉首相は女性天皇について「国民のおおかたの理解は得られるんじゃないでしょうかね」と発言

2004年12月1日
<女性天皇>政府内で検討 皇室典範を改正へ
政府は、皇室制度について定めた皇室典範を改正し、
女性天皇と女性皇族の宮家創立を容認する方向で検討に入った。
内閣官房を中心に、内閣法制局、宮内庁が今後連携し、素案を固め、
有識者らへの諮問を経て数年後をめどに法案を国会に提出し、成立を目指す方針だ。
改正されれば「男系」で受け継いできたとされる天皇制が大きく転換することになる。

【政治】「女性天皇の検討事実ない」…細田長官が全面否定
細田博之官房長官は1日午前の記者会見で、政府が「女性天皇」を容認する
皇室典範改正の検討を始めたとの一部報道について「報道のような事実はない」と
全面否定した。その上で、女性天皇をめぐる議論を始める時期が来ているかどうかに関し
「現段階で熟しているとは思っていない。世論をよく見ていかなければならない」との認識を示した。

女性天皇「国民は歓迎するのでは」=小泉首相
小泉純一郎首相は2日夜、女性による皇位継承について、
「かつては女性天皇も存在した。今の時代、仮に女性天皇が現れても国民は歓迎するのではないか。
そんなに異論はないと思う」と述べ、女性天皇を容認する考えを改めて示した。
ただ、皇室典範改正など具体的検討については「今後の課題だ」と述べるにとどめた。
首相官邸で記者団の質問に答えた。
(時事通信) - 12月2日21時1分更新

皇室典範「課題含みと認識」=現段階の検討否定−女性天皇問題で宮内庁次長
宮内庁の羽毛田信吾次長は6日の記者会見で、女性天皇容認へ皇室典範改正が政府内で検討されているとの
一部報道に関し「皇室の状況を考えれば、現在の典範が課題含みであるとは認識しており、勉強はしている」と述べた。
その上で「現段階ではそれ以上のものではない」とした。
皇室では長く男子が誕生していないが、皇室典範は女性の天皇を認めていない。
政府は具体的な改正に向けた検討を否定している。
(時事通信) - 12月6日19時1分更新

同日の毎日新聞
女性天皇:「皇室典範は課題含み」宮内庁次長会見
宮内庁の羽毛田(はけた)信吾次長は6日の定例会見で、女性天皇を認めていない皇室典範について
「現在の皇室の状況を考えると課題含みであることは認識している」と述べ、典範改正の必要性を示唆した。
現典範は、皇位継承者を「男系男子」に限っている。
皇室では秋篠宮さま以来39年間、男子誕生はなく、
皇位継承者がいなくなる恐れが指摘されていることを踏まえた発言とみられる。
政府内では、女性天皇と女性皇族の宮家創立を認める方向で典範改正の検討に入っているが、
羽毛田次長は「(宮内庁でも)それぞれが勉強はしているが、現段階で申し上げるようなことは何もない」と、
改正論議の中身については触れず「政府の判断があって、そこからの動きということになる」と
政府の指示を待つ姿勢を強調した。
宮内庁は90年代半ばまで典範改正について「考えることは全くない」
(95年の鎌倉節長官=当時=会見)などと否定的だったが、
近年は「いろいろな議論は当然。十分に耳を傾ける」(01年の湯浅利夫長官会見)
などとする発言が出ていた。男女平等の観点からの国会質疑では
「幅広く考えていかなければいけない問題」(01年の羽毛田次長答弁)などと語るにとどまっていた。
【竹中拓実】毎日新聞 2004年12月6日 20時24分

<女性天皇>宮内庁次長 有識者会議設置を両陛下に報告
政府が皇室典範改正へ向けた有識者会議設置を決定したことについて、
宮内庁の羽毛田信吾次長は27日の定例会見で、天皇、皇后両陛下に報告したことを明らかにし、
「必要な資料の提供など協力をする」と宮内庁の立場を説明した。
羽毛田次長はさらに「内閣責任においてやられるというのは良いことだ」と会議設置を歓迎した。
(毎日新聞) - 12月27日22時57分更新

<皇室典範に関する有識者会議のメンバー>           
岩男寿美子 武蔵工大教授
緒方 貞子 国際協力機構理事長
奥田  碩 日本経団連会長
久保 正彰 東京大名誉教授
佐々木 毅 東京大学長
笹山 晴生 東京大名誉教授
佐藤 幸治 近畿大法科大学院長
園部 逸夫 元最高裁判事
古川貞二郎 前官房副長官
吉川 弘之 元東京大学長

女性天皇――実現は自然な流れだ
「皇室典範に関する有識者会議」を設けることが決まった。
論議の核心は女性天皇に道を開くかどうかである。
有識者会議は来秋にも報告書をまとめ、政府は06年の通常国会に改正案を出す方針だ。
皇室ではこの40年近く、男の子が生まれていない。
皇位継承を「皇統に属する男系の男子」に限っている今の皇室典範のままでは、
天皇制を維持できなくなる恐れがある。細田官房長官は有識者会議を設けるねらいとして
「皇位の継承を安定的に維持すること」を挙げた。
女性天皇に対する国民の意識は大きく変わった。
12年前の世論調査では認める人は33%だったが、6年前に半数を超えた。
雅子さまの出産直後におこなった3年前の朝日新聞の調査では83%に達した。
なぜ、女性天皇を認める人が増えたのか。さまざまな理由が考えられる。
雅子さまにとって、男の子を産まなければならないという圧迫感は大きい。
皇太子さまは雅子さまの体調悪化の一因として「世継ぎ問題」の圧力をあげた。
女性天皇を認めれば、負担は軽くなる。
歴史的に見ても、古代を中心に8人の女性天皇が実在した。
明治維新後の民権運動から生まれた数多くの憲法試案のうち、
女性への皇位継承を認めたものがたくさんある。
女性天皇を否定した明治憲法と新旧の皇室典範の方が、皇室の長い歴史の中で、むしろ異例と言える。
何よりも、女性が皇位を継ぐことを認めなければ天皇制の維持は難しい。
こうしたことが女性天皇を認める世論の広がりをもたらしたのだろう。
自民党は憲法改正草案大綱の素案で、「男女を問わず」継承するとした。
公明党も「女帝を認める方向」を明らかにしている。
民主党は今年の参院選挙のマニフェストで女性天皇を認めた。
世論も各政党も、「容認」の結論はほぼ一致している。
私たちも、女性天皇を認めるよう皇室典範を改正するべきだと考える。
ただし、女性天皇の問題に一歩踏み込むと、さまざまな問題が出てくる。
それらの論議はまだ尽くされてはいない。
女性天皇の子が次の天皇になると、男系だけで継承されてきた皇位が女系に移る。
「万世一系」が根底から揺らぐとの指摘がある。これをどう考えるか。
皇位を継ぐ順序は、男女にかかわらず長子を優先するか、男子を優先して女子も認めるとするのか。
さまざまな考え方がある。選ぶのは容易でない。女性の宮家創設をどこまで認めるか
養子を認めるか。これらも難問だ。
この際、高齢などで退位する道を開くことも考えてはどうか。
天皇の公務と皇室祭祀(さいし)は負担が重いからだ。
論点はたくさんあり、それぞれが奥の深い問題だ。
識者まかせにせず、国民の積極的な論議を広げたい。(朝日新聞)

NHK
女性の皇位継承など皇室典範改正に向け、有識者の懇談会設置を今日発表する。
年明けに初会合を開き、1年ほどかけて・皇位継承の対象を女性皇族にも広げること
その場合の皇位継承順位の決め方女性皇族が結婚後も皇室に残り、
宮家を設立出来るようにすることなどを議論する(2004/12/27)

■【主張】女性天皇 幅広い議論を期待したい
小泉純一郎首相の私的諮問機関である「皇室典範に関する有識者会議」が年明けにも発足する。
皇室典範を改め、「女性天皇」を認めることの可否を中心に検討するものとみられる。
現在の皇室には皇太子さま、秋篠宮さまより若い男子の皇族がいない。
このままでは、「男系男子」と定められた皇位継承者が皆無になる恐れがある。
それだけに政府が女性天皇の可能性を考えるのは当然のことだ。
しかし、「女性天皇」といってもそこから派生する問題や課題を指摘する声も多い。
皇統を絶やさないための他の方法はないのかも含め、幅広い議論を進めるべきだろう。
女性天皇容認論の立場からは、よく歴史上八人の「女帝」がいたことが指摘される。
だが、それはいずれも緊急避難的な措置であり、結果としては、現在の天皇陛下まで百二十五代にわたって
「男系」(男子皇族の子)の天皇が続いてきた。だが、皇族の女性が将来天皇となり皇室外の男性と結婚、
その子供が皇位を継ぐことになれば、それは「女系」の天皇ということになる。
それでもやむを得ないという意見もあろうが、連綿と続いてきた伝統を破るわけであり、
慎重な議論が必要なことは言うまでもない。
その点、有識者会議の十人のメンバーの中で、日本史の専門家が一人だけというのは気になる。
メンバー以外で皇室の歴史に詳しい学者の意見も聞くべきだ。
さらに、女性天皇を認めると、継承の順位を男女を問わず長子優先とするのか、
男子優先とするのかという難しい問題も生じてくる。皇位継承に危機感が持たれるようになった背景には、
戦後すぐGHQ(連合国軍総司令部)の意向で十一の宮家が皇室を離れ、
皇族の人数が著しく減った ことがある。秩父宮家や高松宮家の断絶により、
その傾向は進んでいる。これでは女性天皇で皇統を保っても将来の不安は残る。
そうした宮家を復活させれば、男子による皇位継承や男系の維持も難しくはなくなる。
現宮家の存続方法も含め検討課題とすべきだろう。
天皇と皇室が日本国民が世界に誇る伝統であることを忘れず、
その弥栄(いやさか)のために知恵を集めてほしい。(産経社説)


女性天皇前提に永世皇族制廃止も…皇室典範改正を検討
政府が女性天皇の容認を前提に、皇族の子孫すべてを皇族とする現行の「永世皇族制」を廃止し、
女性皇族に婿養子を認めるなど、皇室の基本法「皇室典範」の全面改正を検討していることが明らかになった。
典範の改正は、皇位継承者の確保が目的だが、皇族の範囲が拡大し過ぎる恐れがあり、
その範囲を歴代の天皇から四世(代)までに限ったり、皇位継承を皇族の長子に限定したりするなど、
一定の歯止めをかける具体的な3案を想定している。
今月から始まる小泉首相の私的諮問機関「皇室典範に関する有識者会議」では、
この3案をたたき台に皇位継承範囲の論議が進むとみられる。
関係者によると、政府が女性天皇を前提に検討している3つの案は、
〈1〉「世数(せすう)限定案」〈2〉「長子限定案」〈3〉「直宮家(じきみやけ)永世皇族案」。
昨年半ばから政府内部で極秘裏に検討されてきた。(中略)
現行の皇室典範は、皇位継承者を「男系男子」に限り、皇族の子孫すべてを皇族とする
「永世皇族制」を採用している。その一方で、天皇や皇族は養子が許されず、
女性皇族は結婚により皇籍を離れなければならない。
明らかになった政府3案は、女性天皇を前提とした上で、皇位継承者を確保するために
女性皇族が婿養子をとって世襲の新宮家を創立し、
その夫も皇族として加えることに道を開こうとするものだ。
しかし、この制度では、皇族の範囲が大幅に拡大して財政負担が過大となり、
国民感情とも相いれなくなる恐れがある。
このため、永世皇族制を廃止し、皇位継承資格者も限定する制度設計が必要になったという。
ただ3案は、皇位継承順位については、第一子を優先するか、
男子を優先するかについては触れておらず、この点は有識者会議に判断を委ねるとみられる。
(読売新聞2005/1/4)

吉川「歴史は、我々が作っていくんだという立場で問題を検討する」
天皇や皇族から直接話を聞く考えがあるかとの質問に対して、「想定していない。たぶんない」
歴史と伝統に関わる皇室の根幹と日本の行く末が決まる問題なのに
皇位継承制度について「国民の平均的な考えで決める」

サンケイweb「今週の正論」
【正論】明治大学教授・入江隆則 女性天皇論は日本解体に他ならず
(前略)
第二の危険はいうまでもなく、最近巷間(こうかん)に喧(かまびす)しい女性天皇の問題である。
聞くところでは、世論調査では八割近くが女性天皇に賛成という結果が出ているという。
しかし、これは国民主権と同様に、世論もまた間違うものだという好例である。
女性天皇容認論の背景には、現皇太子妃殿下や内親王殿下のお立場への、
同情があると考えられる。しかし皇統とは、そういう感情論で判断するものではない。
(中略)
われわれが直面しているのは、この奇跡のような正統が切断される危険である。
昭和二十二年に皇籍離脱された旧皇族の復活によって、それを防ぐ方策が今ならまだあるのだとすれば、
次世代に難題を残すよりも、この際それを選ぶべきときだと言っておきたいと思う。


女性天皇は例外的に容認、自民小委が大筋一致2005/2/15
自民党新憲法起草委員会は15日、党本部で天皇小委員会(小委員長・宮沢元首相)の初会合を開き
皇位継承権について、男子優先とし、例外的に「女性天皇」を認めることで大筋一致した。
天皇を「元首」と明記するかどうかについては意見が分かれた。
会合には、国会議員と地方代表約40人が出席した。
皇位継承権の問題については、男女を問わず最初に生まれた子を優先するか、
男子を優先するかが焦点となっているが、この日の議論では
「現行制度と大きく変わらないほうが望ましい」などとして男子優先を求める声が大勢を占めた。
ただ、憲法そのものでなく皇室典範に規定すれば良いとの考えでもほぼ一致した。

典範改正 皇位は「男系男子」 神社本庁が基本姿勢
全国約八万社の神社で組織する神社本庁は二十日までに、小泉純一郎首相の私的諮問機関
「皇室典範に関する有識者会議」が皇位継承のあり方について検討していることを受けて、
本庁としての見解を示した「皇室典範改正に関する神社本庁の基本的な姿勢」をまとめた。
父方に天皇の血統を持つ「男系男子」による伝統的な皇位継承の重視などを明確にしたもので、
十八日付で各都道府県の神社庁に送付した。
見解は「歴史的に、皇位は男系男子によって継承された」と指摘。政府や有識者会議には
「男系男子による継承の歴史的な意義と重みを明確にした上で、将来にわたって
安定的に皇統を護持するための具体的な論議がなされるべきだ」と求めている。
また、天皇、皇族は憲法の基本的人権の「例外」とされることから、男女平等の観点から
女性天皇を論じるのは不適切と主張。皇位継承のあり方に関し
「海外の例を安易に取り入れることは、国柄の変更をもたらす恐れがある」とした。

「朝日新聞」三者三論 〜 女性天皇どう考える 2005.10.28
現制度の方が皇室安定  長根 英樹氏 きもの和文化プロデューサー
秋篠宮殿下より敬宮愛子さまが皇位継承順位で上位にくるような議論を進めていることも
問題だ。生まれたときから継承順位で皇太子殿下に次ぐ立場にあり、いつ何時、
皇位を継ぐかもしれぬ覚悟と重責を背負ってきた秋篠宮殿下と、
またそうした期待のもとに何十年もの歳月を経てきた皇室と国民の営みをないがしろにする。
有識者会議は「帝王学」や日々の心構えの重さを、安易に考えていないか。
現在の皇位継承資格や継承順位には立ち入るべきではない。

「女系容認ということは、いわば王朝交代である、つまり、これまで続いてきた
万世一系の天皇家は、小和田王朝になることである」と
水島社長ははっきりとコメントしました。
現在の東宮妃の実家ということで、男系による継承を主張する方は多くいても、
ここまではっきりと固有名詞を出しておっしゃる方はいらっしゃらなかったように思えます。
「小和田王朝」とはっきりと、名前を出すことによって、
女系に変わるということの事の重大さがよりはっきりしてきます。
水島社長の発言に敬意を表します。 「瑞穂日記」より。

三笠宮寛仁殿下の女系天皇異論に「非常に同感だ」…石川静岡県知事、異例会見

11月25日(2005年)
「女性・女系天皇」こう考える
皇族の運命、徹底議論を 編集委員 岩井克己
皇室典範に関する有識者会議が、女性・女系天皇を認める報告書を出した。
しかし、論じられなかった問題も多い。
舞台は政治の場に移るが、象徴天皇制と皇室の伝統の根幹にかかわるだけに、
国民のコンセンサスの形成は不可欠だ。拙速だけは避けるべきだろう。
天皇陛下は23日夜から24日未明にかけ、闇に包まれた宮中三殿の神嘉殿で、
最も重い祭祀の一つである「新嘗祭」を1人きりで執り行った。寝床がしつらえられ、
くつが置かれた神座のそばで、きり火で調理した新穀の蒸しご飯や山海の幸を
竹製のはしでカシワの葉でつくった食器に盛り、土器についだ神酒とともに供え、食す。
古代の最上のもてなしの再現で、天皇の祖先祭祀でもある。
祖先祭祀は、一つの起源から生まれ枝分かれした出自や、
個々人の寿命を超えた生命の連続性を確認することにあるとされる。
男系で古代からつながれてきた皇位継承を女系にも認めることは、
皇室の「皇統」と親族構造を根底から転換することになる。
女系を皇統の連続ととらえるか、断絶ととらえるか。
男系男子継承を断念する理由として、報告書は側室制度と、
高い出生率が失われたことを挙げている。
吉川弘之座長は「出生率1とすれば3代でゼロになる可能性すらある」と確率論を強調した。
しかし、3代と言えば100年間は継承が可能だ。
有識者会議は何百年単位の議論として確率論を持ち出したのか、首をかしげざるをえない。
若い世代の置かれた厳しい社会状況を映す少子化を、「産まない選択」は考えにくい
皇室に適用するのには唐突感がある。もともと男系や女系の単系で長い年月にわたって
血筋を守るのは難しい。その中で世界に例がないほど男系が続いてきたのが日本の皇室だ。
また、伏見宮系統の旧皇族について、現天皇との共通の祖先が600年さかのぼることや
皇籍離脱から60年たったとして復籍を退けた。
しかし、皇室と同格に近い世襲宮家として皇室と伝統を支えてきた由来、また明治天皇が
同宮家の男子に次々に新宮家設立を認め、皇女を嫁がせて近親関係を再構築した歴史なども
踏まえた上で判断すべきだったのではないだろうか。
吉川座長は「男系がいいか、女系がいいかという哲学や歴史観に基づいた議論は
いっさいしなかった」「歴史観は当然、議論すべきだが、それは国会ですべきもの。
私たちはミニ国会ではない」と語った。
肝心のことについては論議を避け、国会にゲタを預けたとみられても仕方がないだろう。
天皇の胸中はうかがい知れない。娘を送り出してまだ10日。典範改正となれば、
孫娘の敬宮愛子さま、秋篠宮眞子さま、佳子さまらが結婚後も皇室に残り、
皇族でない男性が初めて皇籍に入る。敬宮さまが、将来の天皇として重い責務を負う生涯を歩む。
女系の天皇で、祖先祭祀が重く受け止められ引き継がれていくのかどうか――。
有識者会議は、祭祀については、過去の女性天皇もこれを行ったと確認したが、
女系の天皇が祖先神や歴代天皇を祭祀する意味について論議した形跡はない。
皇位継承をどうするかは、皇室典範だけでなく、戦後も受け継いできた明治の儀礼体系など
皇室制度全般にかかわる。
「なぜ皇室が必要なのか」の問いも含め、象徴天皇制の将来をトータルに議論すべき課題だろう。
過去、現在、未来の世代にかかわる問題であり、皇族方の運命も左右する厳粛な事柄だ。
男子の継承者は現に6方いるのだから、時間はある。議論を掘り下げ、十分に国民の理解を
深める手順を踏まず押し切れば、禍根を残すだろう。初めて女系天皇を認めることは、
天皇制の歴史的大転換である。各政党とも、その重みを 十分に認識しつつ、
憲法改正に匹敵する十分に年月をかけた取り組みをすべきだろう。

冬柴・公明党幹事長「有識者会議が、男系女系など問題とされていた点を調べたうえで
結論を出したのだから、答申内容はそのまま立法化すべき。議論すべきものではない。」

<皇室典範改正案>通常国会に提出 閣僚懇が確認
政府は25日午前の閣僚懇談会で、「皇室典範に関する有識者会議」がまとめた
女性・女系天皇容認を柱にした報告書に基づき、来年の通常国会に皇室典範改正案など
必要法案を提出することを確認した。
安倍官房長官が「所要の法案を提出するべく準備を進める」との小泉首相の発言を改めて各閣僚に伝えた。
毎日新聞 11月25日13時23分更新

週刊朝日 2005.11.25 号
『祝紀宮さまご結婚 美智子さまから紀宮様に伝わる「装いの心」』長根 英樹氏
紀宮殿下と「帝王学」について
昨今の皇室典範改変の動き、有識者会議の議論において、
「帝王学」が一つのキーワードになっている面がある様に思います。
しかし、紀宮殿下のお姿、今までのご姿勢を拝見いたしますと、
(歌会でのお歌、記者会見等での受け応え、文書等)
“有識者会議のいう帝王学”の浅薄さ、無意味さが明らかになる様に思います。
有識者会議では、帝王学を、「○歳から始めないと間に合わない」とか、
何か塾や教室の習い事、カリキュラム的なものと捉えている様な節を感じますが、
親王であろうと内親王であろうと、皇位継承権があろうと無かろうと、
非常に限られた皇族(天皇家)の一員であることに違いはなく、常にその言動を注目され、
日本の象徴たらんことを求められるお立場に変わりはありません。
生まれたときから、「お父様、お母様」と呼ばせるか、「パパ、ママ」と呼ばせるかという
ところから皇族(天皇家)としての教育は始まり、特別なカリキュラム的なものよりも、
日々の実践、ご両親(陛下、殿下)やご親族(皇族方)との生活、行動を通じて、
まさに親の背中を見る形で身に付けられる教育こそがまず一義で大事になるものと思います。
こういう認識こそが大事で、両陛下、紀宮殿下は、まさにそうした心構えの下に
過ごされてきたものと思います。


八幡和郎「お世継ぎ」平凡社、あとがきより
「可愛い愛子様を女帝にしてあげたい」というミーハーな「世論」を背に、
審議会の委員でも決める程度の、お手軽な「官の論理」でことをおしきるのはおかしい。
まして、雅子妃殿下が官僚出身で、父親も霞ヶ関高官であり、ご成婚の手引きをしたのは
その先輩、「皇室典範に関する有識者会議」の実質的なとりまとめ役は、
妃殿下の父親とほぼ同じ時期の事務次官会議のメンバーで、妃殿下の母堂と同じ県出身者である。
狭いサークルのなかで、性急にことを進めては、本人たちがそんな気持ちなどなくても、
霞ヶ関の高官たちの、麗しい友情を出発点とした倣(おご)りとみえてしまう。
有識者会議の結論をもとに、早々に国会に皇室典範改正を提案という話もあるが、そんな軽い話ではない。
やはり皇位継承問題を扱う人びとには、二千年の歴史を扱うというにふさわしい見識と、
あらゆる可能性に目配りできる、思慮深さを求めたいものである。」

皇室典範改正勉強会 「Y染色体」の重要性指摘 男子皇族、代々受け継ぐ
超党派の保守系議員でつくる日本会議国会議員懇談会(平沼赳夫会長)は二十九日、
国会内で皇室典範改正問題に関する第二回勉強会を開いた。
この中で、父方の系統に天皇を持つ「男系」による皇位継承の重要性について、
遺伝学の立場から説明する際に用いられる「Y染色体」理論をどう考えるべきかが取り上げられた。
「男系でなければ血を継承できない」(八木秀次・高崎経済大助教授)一つの根拠とされる
「Y染色体」とは何なのか。専門家の話を交えて検証した。(産経新聞)

皇室典範改正へ準備室 女性天皇容認で政府
政府は1日午前、女性天皇を容認する皇室典範改正案の次期通常国会提出に向け、
内閣官房に「皇室典範改正準備室」(室長・柴田雅人内閣総務官)を設置した。
安倍晋三官房長官は同日午前の記者会見で
「次期通常国会に間に合うような作業をしなければならない」と強調。
「基本的に報告書を踏まえて法案作成に入る」と述べ、
政府の「皇室典範に関する有識者会議」の報告書通りの改正を目指して
法案作成を急ぐ考えを示した。皇位継承制度の見直しについては、
有識者会議が女性、女系天皇を容認し、継承順位は男女を問わず天皇直系の長子(第1子)
を優先する報告書を11月24日、小泉純一郎首相に提出した。(2005/12/1)

長根秀樹
私の皇室に対する考え方は、天皇及び皇族は国民と苦楽をともにすることに努め、
国民の幸せを願いつつ務めを果たしていくことが、皇室の在り方として望ましいということであり、
また、この在り方が皇室の伝統ではないかと考えているということです。
天皇及び皇族は(国民の生活や思いからかけ離れた形で、自分達だけが特権的な地位や
待遇を享受できるなどと考えることなく)国民と苦楽をともにすることに努め、
国民の幸せを願いつつ(無私の心で大きな和、日本の平和、世界の平和を祈るという)
務めを果たしていくことが、皇室の在り方として望ましい
「無私の心」「祈り」「和の心」を「皇室の在り方」であり「皇室の伝統」であると規定し、
その「伝統」を大切にされる姿勢をお示しになられた。当然、皇位継承の伝統の在り方についても
同様に考え、自分を特別な存在として捉えることなく「国民と苦楽をともにすることに
務め」ることが大切で、伝統や先祖から受け継いだルールを、当代の都合や我が子かわいさで変える
「皇位の私物化」、直系優先相続への変更は許されないとの姿勢をお示しになられたものと解釈すべき。
こうした考え、和の心、皇室の伝統を国民と共有し、共通理解のもと尊重しつつ
君民一体となって受け継いで行くことが望ましい、というのが陛下のお立場。
皇位(=日本、和の心)の私物化は許されない
皇位は先代、先々代(の君民含めた祖先)から預かって未来の子孫へと繋ぐもの
直系優先ではなく時に傍系に移ることで皇位の源泉を確認し、先祖(神武天皇)からの
積み重ねの重さを再認識する仕組みが万世一系=系統継承  


産経新聞 2005年12月7日(水) ≪有識者の恐るべき不見識≫
さらに岩井氏は「つまり天皇を天皇たらしめてきたものが『血統』から「機能」へと
大きく重心が変わる。そんな歴史的転換がこれほど簡単に行われてしまっていいのだろうか」と嘆き、
「有識者会議」には「現皇室制定当時の内閣法制局の想定問答集」が
配布されていないことを指摘しています。
ここには「女系及び女天皇を認めない理由」として以下のような答弁が記されています。
「皇統は男系により統一することが適当である。我が国多年の成法も亦然りである。
女系が問題になるのは、その系統の始狙たる皇族女子に皇族にあらざる配偶者が
入夫として存在しその間に子孫がある場合であって、此の場合女系の子孫は乃ち皇族に
あらざる配偶者の子孫で臣下であるといふことが強く感ぜられ、皇統が皇族にあらざる
配偶者の家系に移ったと観念されることも免れない」
つまり、紀宮さまが宮家を立て、黒田さんを迎えてお子さまをもうけても、
そのお子さまは黒田さんの家系に移ったとみなされるということです。
吉井氏は「歴史上、蘇我氏も藤原氏も、娘や孫娘を天皇や有力皇子に嫁がせ、
外戚として影響力を発揮したが、女帝や皇女と一族の男子を結婚させて、
男系の皇統を乗っ取ることはできなかった。」「そのことが天皇の血筋の純粋性と
権威のよりどころとなり、『万世一系』とか『易姓革命なし』と誇らしげに
語り伝えられてきたわけだ」と述べています。
女系天皇の選択はまさに歴史的大転換であります。
その転換を、ほとんど専門家でない10人の委員で、計14回28時間という
短期審議によって千数百年の長きに亘って継承されてきた皇位継承方法の変更を決定するのは
万死に値するものです。
典範改正に見る軽佻すぎる思考  お茶の水女子大学教授・藤原正彦

2006年1月7日 産経新聞
【正論】衆議院議員・弁護士 稲田朋美 「男系維持の伝統」は圧倒的に美しい
【皇室典範の改正議論は一切不要】
≪天皇の存在は不文の憲法≫ 
私が弁護士になったときに「空」という言葉を哲学者の伯父が贈ってくれた。
「空」とは既成の固定概念にとらわれず、自由な魂で物事の本質を見ることだ。
新人議員になって、小泉純一郎総理、武部勤幹事長からも同じことをいわれた。
「既成の固定概念にとらわれるな」「物事の本質をみよ」と。
さて、二千六百五十年以上も続く万世一系の天皇の存在は、日本民族の中心であり、
天皇は常に国民とともにあられた。
したがって憲法一条の象徴天皇を憲法改正の対象とすることは許されない。
その意味において、自民党憲法草案の「象徴天皇制はこれを維持する」という表現は
維持しないという選択が可能であるかのようであり、適切ではない。
日本国の憲法である以上、国民統合の象徴としての天皇の存在(
二千六百五十年以上も続くこの国の形である)は、成文憲法以前の不文の憲法として
確立しており、これを改正することは革命でも起こさない限りできないのである。
昨年十一月、皇室典範の改正について「皇室典範に関する有識者会議」の最終報告書が
発表され、マスコミなどで熱い議論がなされている。わが自民党新人議員の集まりである
83会でも、女帝、女系天皇容認の高森明勅氏と、男系男子堅持の八木秀次氏を講師に招いて
勉強会を開催した。女性議員の多くは、時代の趨勢(すうせい)という観点から
高森説を支持し、男性議員の多くは伝統の尊重という観点から八木説を支持していた。
皇位の継承の本質が何かは男女の平等や、今はやりの「ジェンダー」論争とは
何の関係もない。皇位の継承は、現行憲法や旧皇室典範が制定される二千五百年以上も前から
厳然として存在した。これを伝統といわずして何を伝統というのか。
そしてその伝統の中心は男系の維持にあった。
平成十九年は、私の選挙区である福井にゆかりのある二十六代継体天皇が即位されて
千五百年目にあたる。継体天皇は二十五代武烈天皇とは十親等の隔たりはあるが、
十五代応神天皇を共通の祖先とする(実に二百年以上さかのぼる)皇位継承者として
即位された。このような例は四十九代光仁天皇、百二代後花園天皇、百十九代光格天皇の
即位にもあり、いかに先人が苦労して男系維持の伝統を守ってきたかがわかる。
数学者の藤原正彦氏は、数学者にとって最も重要な素質は美しいものを美しいと感じる
情緒であり、A↓B↓Cと論証する過程における最初のAは理屈ではなく、
論理を超えた仮説であり、それを瞬時に見抜くのは情緒であるとおっしゃっている。
皇位の継承における最初のAは、二千六百五十年以上も厳然と続いてきた男系維持の
伝統(父をたどれば神武天皇になる)である。私はこの理屈を超えた系譜を圧倒的に
美しいと感じている一人であり、日本人とはこれを美しいと感じる民族なのである。
この圧倒的に美しい伝統を守るためにどうすべきか。
皇室典範を改正する必要はない。法は成文化されたものだけが法ではない。
皇位の継承についていえば成文化されたのは、たかだか百十六年にすぎない。
≪考慮すべきは二条の類推≫
それ以前の二千五百年の不文の法(伝統)を明文化したのが旧皇室典範一条、
現皇室典範一条の「皇位は、皇統に属する男系の男子が、これを継承する」である。
男系維持は一つの例外なく継承され、歴代の女帝もすべて男系の女帝であられた。
この一条の原則さえ堅持すれば、二千六百五十年の法を守ることになる。
第二条以下で定められた「皇族」の要件は、たかだか六十年の法にすぎず、
第一条とはまったく重みが違う。したがって、仮に数十年後に皇室典範上の
「皇族」のなかに皇位継承者がいないという事態が生じた場合、二条の「皇族」を
「皇族」以外の「皇統」に属する方に当てはめる(類推する)ことにすればよい。
これにより、第一条の皇統に属する男系男子が皇位を継承することができ、
そうすることが万世一系の皇位の永続をになう皇室典範という法の趣旨にも合致する。
要は何が本質かということである。本質さえ見誤らなければ、皇室典範を改正しなければ
皇位継承者がいなくなるなどという誤った固定概念にとらわれることはない。


工藤美代子 : ノンフィクション作家
『日本の息吹』(日本会議会報・1月号より)
(略)
今回の「有識者会議」の方々を私は有識者とは思っていませんが、
その報告を読み、怒りで体が震えました。このようなことが許されていいのか。
今からでも遅くないから、このことを阻止するために、
私たち一人一人が動かなければならないと、いても立ってもいられない気持です。
私は、昭和天皇のお后であられた香淳皇后の伝記を書かせて頂いたことがあります。
昭和天皇と香淳皇后のお二方は、ご結婚なさってから10年近く、親王に恵まれませんでした。
内親王ばかりが4人、続けてお生まれになったのです。
下世話な言葉で女の子しか産まれない女性を「女腹」と申しますが、
一般の方々だけでなく宮中の方まで、
「皇后様は女腹だから、 天皇陛下に側室を持たせたらどうか」という話題があがり、
実際に家柄もよく、器量もいいお嬢さん方が候補として選ばれたそうです。
しかしその時、昭和天皇は「自分は人倫に悖るような行為はしたくない」と仰いました。
皇后を悲しませてまでも、側室を持つことはしたくないというお気持であられた。
そして「どうしても親王が生まれなかったら、高松さんも、秩父さんもいらっしゃるではないか」
と陛下は仰いました。しかし当時は、もしもこのまま内親王ばかりお生まれになったらという心配は、
皆の胸中にあったわけです。だからと言って、女性天皇さらには女系天皇でもいいじゃないかという、
乱暴なことを言う人は一人もいませんでした。
その後、10年近い月日が流れて、今の今上天皇がお生まれになり、
そして常陸宮様もお生まれになりました。
今になってみれば、内親王が4人立て続けにお生まれになった時に騒いだ人たちは、
間違っていたことになるわけです。その時、余計なことをしてくれなくて
本当に良かったと思います。そのことから現代の状況を考えるならば、
いま愛子内親王殿下がいらっしゃいますが、これから先、どのように事態が変わるのかは
全く分かりません。流動的であると思います。
今慌てて、しかも僅か一年にも満たない議論で結論を出そうとするのは全く間違っています。
日本の長い歴史を考えた時、そうした軽はずみなことは絶対に出来るはずがありません。
過日、三笠宮寛仁殿下が、女系天皇の容認方針について疑問を提起なされたことに対して、
有識者会議の吉川座長は記者に向って「どうってことはない」と言い放ったと言います。
これは失礼というより、無礼であります。本当に許し難い言動です。そのような人たちが
皇族方の意見も聞かず、国民の声にも耳を傾けないで、結論を出すというのは、
「有識者会議」とはすでに特定の先入観を持った人たちの集りではないのかと思ってしまいます。
皇室は日本人の精神的な支柱であります。これを守ることが私たちの世代の務めです。
焦らず、絶対に諦めずに声を上げ続けていきたいと思います。


皇室典範改正 通常国会焦点に
政府はことしの通常国会に、今は認められていない、女性とその子どもの女系にも
皇位の継承を認めることを柱とした、皇室典範の改正案を提出する方針で、
内閣官房に準備室を設置し、法案の作成作業を進めています。
これに対して、無所属の平沼元経済産業大臣が会長を務め、自民党や民主党などの
国会議員でつくる、「日本会議国会議員懇談会」は、「政府による皇室典範の見直しは
皇室の歴史を無視するものだ」として、男系による継承を維持するための対案を、
議員立法で提出する方針を固めました。
また政府が、皇位の継承順位は、男女を区別せず直系の第1子を優先させるとしている点についても
与党内に、「兄弟姉妹間ではまず男子を優先させる方が自然ではないか」という意見が出ています。
政府は、改正案について皇室の歴史を大きく転換させる内容を含んでいることから、
国会での審議を 通じて、幅広い国民の理解を得たいとしており、
通常国会の焦点の1つとなりそうです。(2006/1/1)

週刊新潮 櫻井よしこ
小泉首相の無関心が招いた「女帝論議」の誤り
〜天皇家の最重要の務めの一つは祭祀をとり行うこと。春や秋の祭祀はとりわけ重要で
首相以下三権の長らが参加する。天皇がひとり参殿で祭祀を行う。
首相らは回廊に設けた席で、ひたすら待つ。
首相は宮内庁長官に「陛下は一体どんなことをなさっているか」尋ねる。
長官が「祭祀は祖先神への祈りであり、感謝であり、それを陛下がどのように行うのか
知る由はない」と答えると厳しい表情で「改革だ」と呟いた。
それがいまや、有識者会議の報告書となり、皇室の在り方を根本的に変えようとしている。
〜長い歴史と日本文明の象徴である皇室をわずか1年足らずの議論で変える性急な手法は
郵政三事業民営化などと同列に置こうとする小泉首相の国家観の欠如を示している。
首相が皇室に対して真の意味での関心を抱いていないということでもあろう。
皇室に長く 男子継承者が誕生していないという眼前の問題に現実的に対処しようという意図だろう〜

女系天皇「伝統断絶後世に禍根残す」宮城県議会常任委
宮城県議会総務企画常任委員会は14日、女系天皇容認などを盛り込んだ「皇室典範に関する有識者会議」
(小泉純一郎首相の私的諮問機関)報告書に沿った皇室典範の改正について「
政府は伝統を順守し、拙速な改正法案提出を慎むべきだ」との意見書を提出するよう求める請願を、
賛成多数で採択した。
宮城県神社庁によると、同趣旨の請願が採択されたのは都道府県議会で初めてという。
超党派でつくる「日本会議国会議員懇談会」(平沼赳夫会長)は八日、
皇室典範改正問題に関する勉強会を開いた。講師の百地章・日大教授は、
「皇位は、皇統に属する男系の男子が、これを継承する」とある現行の皇室典範一条の
「男子」を「子」に改正し、男系の女性天皇を認めるよう提案、出席議員のおおむねの賛同を得た。
また、百地氏は政府の「皇室典範に関する有識者会議」報告書が、旧宮家の皇籍復帰に
反対していることについて、「女性天皇や女性宮家の配偶者として、民間人が次々と皇族の
仲間入りすることの方が、はるかに皇族と国民の区別をあいまいにする」と主張した。
(産経新聞) - 12月9日2時31分更新


首相は、天皇が神々に新米を供え自身でも召し上がる新嘗祭に参列した際、
「暗いから見えない。電気をつければいいじゃないか」と主張。
周囲に「だから皇室はもっと開かれなければならないんだ」と話したという。
また、歴代天皇、皇后らの神霊を祭る皇霊祭に参列したときには、
宮内庁長官に「中で何をやっているのか」と質問。
天皇、皇后両陛下に三権の長らが祝賀を述べる国事行為である新年祝賀の儀では、
燕尾服着用を求める宮内庁側の要請に応じず、儀礼上、ふさわしくない紋付きはかまで通し
「皇室ももっと改革が必要だ」と主張したという。


読売「地球を読む」
皇室典範 審議急ぐな  中曽根康弘
現在、日本が直面している重要問題処理について、憂慮に堪えないところがあるので、
敢えて所見を述べることをお許し願いたい。
第一は「皇室典範改正」問題である。
最近提出された皇室典範に関する有識者会議の報告書は、
女性天皇(女性が天皇の位に就く)・女系天皇(女性天皇の血統が天皇の位に就く)
双方を認めるものであり、政府はこれを採用して今の国会に法案を提出する由である。
女性が天皇の地位に就くことは、すでに8人10代の方の天皇で実現しており、
歴史的先例がある。例えば徳川時代において、第109代明正天皇及び第117代後桜町天皇は
未婚であって、次は男性天皇の血筋を引く男性の皇族が天皇となり、女性天皇はいわば
皇統継続のピンチヒッターの役目を果たされていた。しかしお二方とも男系の皇族ではあった。
しかるに有識者会議の報告書では長子優先の原則を選択して、天皇のお子様に兄弟があっても、
第一子が女性である場合には、男性の兄弟に優先して女性が皇位に就くという発想である。
これに対し私は、徳川時代にあったように女性天皇は認めるが、その系統が皇位に就く
女系天皇は認めず、男系の天皇制を維持するよう主張している。そのためにも有資格者の
範囲を広げるため、現在の皇族制度の改革を同時に行うべきであるとしている。
その理由は、千数百年、男系の原則で維持されてきた日本の天皇は国民統合の
伝統的権威の象徴であり、また国民も日本の独自性を示す歴史的成果として誇りに思い、
大切に維持してきたところである。世界史の観点からも、今までの天皇制は歴史上奇跡と
いっても良い希少価値を保有している。この事実は外国の識者も世界に稀有な例として
敬重している。これが可能になったのは男系のもとに天皇制を維持する原則を堅持して、
相続の紊乱やその断絶を防いできた厳粛にして神聖な民族的努力が存在していたためである。
このような貴重な文化財を現代日本において変更する必要性は全く見当たらない。
有識者会議の報告書や政府の採用の背景には、憲法上の男女平等や男女共同参画社会の
出現などがあるのではないかと思われるが、皇位の取り扱いは普通の法律事項とは全く
異なるものである。いわば法律以前、憲法以前の歴史的・伝統的事実であり、成果であって、
小泉首相の言う普通の「改革」には馴染まないものであり、軽々に報告書を採用した
首相の歴史的・思想的根拠を伺いたいと思っている。
現在取るべき措置は、国会への提出を延期することであり、また万一提起された場合には
国会において審議の対象から除外することである。現在、皇太子殿下は45歳、秋篠宮殿下は
40歳であらせられ、皇太子殿下の後の皇位継承は40年か50年後の時間帯にあると思われる。
このことを考えてみても、政府や国会はこの問題の取り扱いを急ぐ必要は全くない。(後略)

「30年後を見越しているんですよ。愛子天皇でどうかやって欲しいと、しめた!と
思っているんですよ。30年経ったら、これはもう万世一系の天皇とは言い難い。
あれは偽者だと必ず騒ぎだす。のみならず、皇族の方々は犠牲者であると、
言い出してその人権を、今から言っていますからね、皇族の方々の人権、
皇族の方々の離婚の自由、皇籍離脱の自由、その時、たいへん畏れ多い言葉ですがあえて
申しますが、今日の皇太子妃に皇族としての自覚の乏しい観察を私はいたしておりますので、
皇后陛下になられてその危機を乗り切ることができなかったとしたら、そういう状況で、
左翼の攻撃の前に国民はうんざりして、やめちまえ、こんな制度やめちまえという声が
高まると思うのであります。その未来予測を私は一番憂慮しているのであります。
そうなった時今度は、逆の側から、もはや今の天皇家は対応できないので、
伏見の宮家の直系を担いで新しいしい天皇家の出現を期待する声が保守伝統派の中から
澎湃として沸き起こらないとも限りません。いや沸き起こるでしょう。
歴史は必ず復讐するんです。戦後熊沢天皇の例もあるんですけれど、もっともっと証拠がある。
もっともっとハッキリした道理のある主張でありますから、私が生きていたら、
私も担ぐかもしれません、今の天皇家は左右の両翼から挟み撃ちに合い、
陛下が最も恐れた事態、最も避けねばならない国内紛争、忌まわしい悪夢の状態が出現するでしょう。
そうなった時に国民は、もうそんなことはやめてくれ、この制度いらないよと言い出す声に
拍車がかかるでしょう。そのことを事前に防ぐのが有識者会議の仕事じゃないですか。」(略)

八木秀次 『本当に女帝を認めてもいいのか』
さまざまな噂B―小和田家の意向
噂はいろいろあるが、早い話が本当のところはどうもよく分からない。
ただ宮内庁がずいぶん前から、皇位継承問題を研究していたのは事実である。
しかし、その内容も果たして女帝を容認するものなのか、
男系継承を続けて行くのか、正確なところは分からない。
こ ういう生臭い説もある。現行の皇室典範の規定では、今上天皇の後は皇太子殿下が皇位に就かれるが、
その際には秋篠宮殿下が皇太子になられる。
皇太子殿下に も秋篠宮殿下にも男子がいらっしゃらないからである。
さらに次の代は、ということになると、今度は秋篠宮家が主流となって
秋篠宮家の直系が皇位を継承して いくことになる。
つまり将来、女性天皇を容認するにしても、その際には秋篠宮家の眞子様が皇位継承順位が第一位となって、
愛子様は佳子様に続く第三位とい うことになってしまう。
それを避けるために皇室典範を変えて愛子様に皇位継承を認め、
その順位を秋篠宮殿下の上位に置こうとの考えがあるというのだ。
ま たそこには背景事情があるということもささやかれている。
皇太子殿下と雅子妃殿下とのご結婚は
妃殿下のお父上である小和田恒氏の意向が働いたとの観測がある。
外務省の高官の中にもそう証言する人がいる。将来、愛子様が皇位に就かれれば、
小和田恒氏は天皇の外祖父になる。
これが小和田氏の名誉欲を満たす。
しかし、皇位が秋篠宮家に移るとすれば、小和田家としては、
何のために雅子様を皇太子妃として嫁がせたのか、ということになる。
そこで、小和田家の意向を受 けて、秋篠宮家に皇統が移らないように
皇位継承順位を変更すべく皇室典範の改正が取りざたされているというのである。
女性天皇そのものが必要なのではなく、愛子様を天皇にしなければならない理由があるみたいだ。

外交評論家の加瀬英明氏
日本国の二千年を越える歴史を顧みれば、
連綿たる万世一系の天皇が治められて来た国なのです。
(「万世一系」というのは、王朝が一つであるということです)
このような国は世界中どこを探しても他にはありません。
これは日本国の国体(国柄)> であり、誇るべきものとして、
その意義を子どもたちに教えるべきだと私は考えます。
「どうしてそんなに(典範改正を)急ぐのか理解できない」 

渡辺昇一・上智大学名誉教授
「男系で一点の狂いもなかったから、神話の時代から皇室が続いた。
頼朝、信長もやらなかったことを、小泉内閣で、
それほど皇室のことを調べたこともない少数の人がやろうとしている」 

秋篠宮妃殿下ご懐妊の頃の報道

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