長官の苦言2008年2月

2008年2月13日
「参内回数増えてない」宮内庁長官が皇太子さまへ異例の進言

皇太子さまが昨年2月の誕生日会見で、
「(敬宮愛子さまが)両陛下にお会いする機会をつくっていきたい」と述べられたことについて、
宮内庁の羽毛田信吾長官は13日の定例記者会見で「(参内=皇居・御所を訪れる)回数は増えていない。
両陛下も心配されていると思う」と、異例の発言をした。
天皇陛下は平成18年12月の誕生日会見で、「残念なことは、愛子は幼稚園生活を始めたばかりで、
風邪をひくことも多く、私どもと会う機会が少ないことです。いずれは会う機会も増えて、
うち解けて話をするようになることを楽しみにしています」と話された。
皇太子さまのご発言はこの2カ月後で、陛下のお言葉を受けたものだった。
羽毛田長官は会見の中で、「天皇陛下は皇太子時代、当時の両陛下がご在京の際は、
できる限りご一家で週に1回は参内されていた」と指摘。昨年1年間に皇太子ご一家が
御所を訪問された回数について、「陛下がお招きになられる場合は行事に伴って参内されることはあるが、
皇太子殿下のご発意で、ご一家で参内されるのは年2、3回にとどまっている」と述べた上で、
「(皇太子)殿下ご自身が会見で発言されたことなので、大切になさっていただきたい」と続けた。
羽毛田長官は皇太子さまにこの旨を既にお伝えしているといい、皇太子さまは「努力はしたい」と答えられたという。
http://sankei.jp.msn.com/culture/imperial/080213/imp0802131645000-n1.htm

東宮大夫
宮内庁の野村一成・東宮大夫は15日の定例会見で、羽毛田信吾長官が皇太子ご夫妻の
長女愛子さまが天皇、皇后両陛下を訪れる「参内」が少ない旨の発言をしたことに対し、
「(皇太子さまのお世話をする)東宮職としては、長官の言われたことを踏まえつつ
対処することに尽きる。それ以上申し上げることはない」と述べた。
対処の具体的な内容については明言を避けた。


皇太子誕生日の会見でこの件に関して
「家族のうちの事柄ですのでこういった場所での発言は控えたい」


宮内庁長官「苦言ではない」 “発言”後初の会見で否定
2月28日17時44分配信 産経新聞

宮内庁の羽毛田信吾長官は28日、定例記者会見で、
皇太子さまが敬宮愛子さまを参内(=皇居・御所へ訪問)させる回数が「増えていない」とした
前回の定例会見での発言について、「苦言(というの)はニュアンスが違う」と述べた。
長官が、自身の“発言”について触れたのは初めて。
発言は今月13日、皇太子さまが昨年2月の誕生日会見で、
「(愛子さまが)両陛下とお会いする機会をつくっていきたい」と述べられたことについて言及したもの。
「(皇太子)殿下ご自身が会見で発言されたことなので、大切になさっていただきたい」とも述べ、
皇太子さまに事実上、“有言実行”を求めたため、大きな波紋を呼んでいた。
羽毛田長官は28日の会見で、
「殿下のご発言は大変重いので、大切になさっていただければという思いだった」と改めて述べる一方、
「不満ではない」と強調し、苦言とする見方については否定した。
また皇太子さまに進言するだけにとどめず、定例会見で述べたことに批判の声があることについては、
「そういうご批判は残ると考えつつ、お話しした」として、
ある程度の波紋は覚悟の上だったことを明らかにした。


愛子さま御所訪問めぐる発言「苦言」ではない…宮内庁長官
2月28日20時32分配信 読売新聞
宮内庁の羽毛田信吾長官は28日の定例記者会見で、
皇太子ご夫妻の長女、愛子さまが御所を訪問する参内の回数が「依然少ない」と
13日の会見で述べたことについて、
「ご参内もさることながら、皇太子殿下にご発言を大切になさっていただければという願いが私の本旨。
『参内に苦言』というニュアンスは違う」と述べた。
羽毛田長官はまた、騒ぎを承知で発言した理由を聞かれ「計りに計って申し上げた訳では
ございません。批判めいてというより、積極的な方向にいけばいいなと申し上げた」と説明。
ご一家の問題を会見で明らかにしたことについて
「批判は残ると考えつつお話しした。間違ったことを申し上げたとは思っていませんけれど、
ああいう形で申し上げたことがよかったかどうか、私自身も思い半ばするところ」と
複雑な心境をのぞかせた。皇太子さまの誕生日会見での発言については、
「私から何か感想めいたことを申し上げるのは控えた方がいい。ご発言通りに受け止める」と述べた。
一方、天皇陛下の骨密度が低下し、運動療法を始めることについて「できるだけ早く実施していただく」と述べ、
原因不明のめまい感が続く皇后さまとともに日々の日程を見直す考えを強調した。



新聞記事
羽毛田長官「ある種のお心がけの話」
皇太子さまは週末などに、赤坂御用地でジョギングを続けておられる。
先月は一カ月で十七回、百キロを超えたといい、両陛下に会う時間がないわけではないようだ。
回数もさることながら、やはり会見でそういうふうにおっしゃっていただいているので。
両陛下は(参内が増えず)どうしたんだろうということでのご心配はなさっておられる。
東宮職にも話したし、殿下にもお話はしました。
(皇太子さまは)努力をしたいということは言っておられました。
--参内が増えない理由は。
分かりません。(皇太子さまが)おっしゃれば私もご披露したって構わないけれども、
特におっしゃらない以上、申し上げようがない。今回初めて申し上げたというような話じゃない。

朝日
一家で皇居行ったのは13、4回でうち自発的は3回。
年末年始に続いた皇室行事には、雅子さまは体調を考慮して大半を欠席した。
元日の「新年祝賀の儀」は午前中だけ参加したが、
東宮御所に戻った後に両親らを東宮御所に招いたことが報道され、
宮内庁内でも批判の声がくすぶった。私的な外出は活発だった。
12月には都内で買い物やイルミネーションの鑑賞、
ミシュラン東京版の三つ星レストランで夕食。
1月にも東京・高輪の水族館をご一家で楽しんだ。
米AP通信は今月初め、都内のレストランでの食事など雅子さまの私的活動に関する記事を配信。
英国のインディペンデント紙やタイムズ紙も独自に雅子さまを特集。
外国メディアの報道がご一家の動向を世界に発信し、反響が広がった。
岩井編集委員
「皇居と東宮の内輪もめ」といったレベルのことではなく、
天皇と皇室のあるべき姿をめぐる根の深い問題である。
皇室内の不協和音を望む人はいないだろう。両陛下とご夫妻で対話が進んでほしい。
皇太子さまには今後も誠意ある言葉と行動でこたえ、
説明責任を果たし、自らが描く将来の皇室像を積極的に語る事を期待したい。
「天皇陛下は心配を募らせ、その姿に皇后さまは『申し訳ない』と悩んで体調を崩される。
それが繰り返される状況に長官も思いあまり、会見の場を使ったのだろう。
ひとりで判断できることではなく、両陛下の思いを代弁してのことだ」。関係者は重い口を開いた。
「ここ数年、天皇陛下は皇室の基本的な姿勢について皇太子さまや国民に様々にメッセージを発してきた。 
しかし、皇太子さまからは、納得の行く説明がなく、
とりわけ皇太子さまが自身の言葉の重みを感じているのかどうかと心痛は深まるばかりだったという」
皇太子家を支える東宮大夫を飛び越えて、宮内庁の長官が皇太子さまと直接話し合うこと
自体が異例だ。それでも、皇太子さまには事態の深刻さが伝わらなかった。
天皇陛下の心痛や危機感に思いが届かない様子だったとみられる。


週刊新潮2008年2月28日号
長官発言は両陛下のご意思
東宮家の私的参内があまりにも少ないのは事実であり、両陛下のご心配も無理はない。
皇后陛下は皇太子妃時代たった1回のドタキャンで批判された。
秋篠宮家は頻繁に参内。

週刊文春2008年2月28日号
問題は参内の回数ではなく皇太子の言葉の軽さ
家庭内の問題ではなく本質をみること
陛下は言ったことは必ず実行すると言う姿勢。そのようにしつけもしていた。

櫻井よしこ
苦言を呈さない東宮職の大罪
皇室は国民とともにあると同時に、「国民のお手本」にもなるべき存在です。
そういう価値観をどう体現なさっていくかが、皇族の方々に求められているのです。
例えば、美智子皇后が紀宮さまの詠まれた和歌などを拝見すると、
実に教養が深く愛情に溢れた方なのだとわかります。
紀宮さまへの想いが、国民全般への想いと重なっていくのもわかります。
国民はそれだけで、一種の憧れ、尊敬の念を抱くわけです。
失礼ながら、皇太子ご夫妻からは、そうした「国民のお手本」になろうといういう意思が伝わってきません。
さらに申し上げれば、日本の文化・文明の香りが、殆ど伝わってきません。
「治療の一環」という言葉が“錦の御旗”になっていないでしょうか。
雅子さまはご病気なのですから、治療して一日も早く快復していただきたい。
でも、“錦の御旗”を利用しているかのような印象を国民に与えがちな点については、
ご夫妻には深く考えていただかなければなりません。
三ツ星レストランで知人と深夜まで歓談される一方で、
雅子さまは東宮御所にご奉仕に来られた方へのご会釈にもほとんどお出になりません。
皇室の重要な役割である祭祀も全くなさいません。
こうした状況が長引けば、当然、国民の心は離れていくでしょう。
皇太子ご夫妻を支える東宮職も大いに問題です。
羽毛田長官が苦言を呈する事態になったのは、
外務省出身の野村一成東宮大夫をはじめ、東宮職が本来の役割を果たしていないからです。
雅子さまをご病気ゆえに単に庇うだけでなく、庇いつつもときにはお諫めしなければならないのです。
それが全くできていない。庇う一方の東宮職がいて、皇太子もご自分の妻を指導できないとすれば、
改善は難しいでしょう。皇太子は家庭人としては良き父、良き夫なのでしょうが、
将来の天皇という自らのお立場を踏まえ、本来のお役目を果たしてほしいものです。
庶民の家庭におけるよりも物事をわきまえていない

香山リカ
具体的な回数で言われなければ分からない 

皇太子の言葉については、以前から周囲も心配していたようだ。
一昨年、羽毛田長官は皇太子と雅子さまの公務分担について提案し、こんな発言をしている。
「国民の受け止め方として、なされるべきことがなされていないというプレッシャーの
ような議論も出かねない」「04年に皇太子が誕生日会見で『これまでの公務を整理し、
時代に即した新しい公務ができれば』と強く発言されたのですが、雅子さまのご病気もあり、 
いっこうに具体化しなかった。国民にとっては、“会見での発言は何だったのか”となりかねない。
それで羽毛田長官が“公務分担”という助け舟を出したのです。
ところが、翌日の記者会見で野村東宮大夫はあっさり『仕分けは難しい』と話し
皇太子も翌07年の会見で『公務の分担の話は、雅子が回復してからの話』だと結論づけたのです。
私的な部分での皇太子の言葉への落胆もあった。
「陛下が前立腺癌の治療を決意され、発表前に殿下と直接お話しされたいと宮殿行事の際に
お伝えになったそうです。殿下は『伺います』とおっしゃったのに一向に参内されなかった。
そうしているうちに発表となってしまったのです」今回、羽毛田長官は
「ご自分の言葉を大切にしていただきたい」という旨を何度も繰り返したが
そこには陛下の切なる思いが反映されていたに違いない。
羽毛田長官は月に数回皇太子と会って話しをしたが、皇太子はいつも「努力はします」と
いうものの何も改善しないのでやむなくの発言となった。野村東宮大夫は不快感を示した。


長官発言後の皇太子殿下誕生日会見について
皇太子殿下お誕生日に際し(平成20年)
http://www.kunaicho.go.jp/okotoba/02/kaiken/kaiken-h20az.html

週刊新潮3月6日号より
皇室ジャーナリストの松崎敏弥氏
「言葉は悪いですが、殿下の会見には“逃げたな”という印象を受けます。
家族内の事柄とおっしゃるが、これは皇室のあり方の問題です。
家族内のことだとはぐらかされるのは、ご認識が甘いのではないか。
長官は国民に、東宮のあり方を問うたのです。
ですから殿下には、国民に説明なさる義務があるはずです」
その家族は、税金によって支えられた、国民統合の象徴なのだから。

週刊文春
記者質問は一ヶ月以上前に提出する。ところが今回の羽毛田長官発言
当然関連質問の時間に記者が聞く。ご存知の答え。そこで再度記者が尋ねる。
またあの答え。さすがに3回は聞けなかったそうだ。
ところがその後、更に「囲み」で聞いたそうだ。ところがそれでも答えはなかった。
誕生日の夕食会に参加したのは、
両陛下、秋篠宮両殿下、黒田清子ご夫妻、それに池田礼子さん夫妻。
橋本明氏
あの長官の発言は職を辞す覚悟のもの。宮内庁のトップとしての公のこと。
したがって皇太子には参内に対する意識が問われているのであり、
きちんと説明しなければならなかったのに逃げた。
けれど人格否定宣言こそプライベートな事柄。
今回の皇太子の発言は天皇陛下のご心痛や両陛下が抱かれている皇室の危機に対して思いが届いていない
神田秀一氏
これは決して家族の問題ではない。未来の皇室のあり様にかかわること。
両陛下は70代半ばになられている。
陛下にすれば今のうちに皇太子夫妻に皇室のあり方を伝えておきたいのに、今のままでは心配がさらに募る。
ある皇室関係者
ご公務の時の陛下は、いつも穏やかな笑顔だがときどき疲労の色が隠しきれない。
なぜ1カ月もたったこの時期の陛下のご病状発表か?
神田秀一氏
おそらく長官は皇太子に会ったとき伝えているだろう。
しかし皇太子はすぐに行動で示さなかった。しかも誕生日会見での返答は沈黙。
長官としてはもう猶予はございませんというメッセージをこめたこの時期の発表では?


苦言の真意は「言葉への責任」
羽毛田信吾・宮内庁長官が13日の定例会見で皇太子さまへ送ったメッセージは、
苦言をあえて公表した点でも異例だった。
その真意や天皇、皇后両陛下の意向を受けたのかなどで注目されただけに、
皇太子さまの今回の発言は肩すかしの印象を受ける。
苦言は、直接的には皇太子さまが昨年2月の会見で
「(両陛下と)お会いする機会を作っていきたい」と両陛下の期待に応える発言をしながら、
実際には増えなかったことが原因だ。しかし、関係者によると、長官の真意は、
愛子さまの参内回数ではなく、皇太子さま自身の言葉への責任にあったようで、それは両陛下も同じだろう。
今回の発言に、両陛下の側近からは「きちんと答えていない。言葉の重さに気づいてほしい」との声も漏れる。
一方、皇太子さまが04年5月に「雅子のキャリアと人格を否定するような動きがあった」と語った
“人格否定”発言は、さまざまな憶測を呼んだだけに、皇太子さま周辺は「語られないことが正解」と話す。
「綸言(りんげん)汗のごとし」。ある宮内庁幹部は長官発言の本意をこう表現した。
君子の言葉は一度発せられたら、汗のように戻せないとの意味だ。
今回の会見を受け、皇太子さまの言葉や行動に一層注目が集まる。
注目しているのは両陛下も同じに違いない。【真鍋光之】


伝えられぬ“帝王学”長官発言の裏に陛下のご苦悩
2008.2.23
家族内の事柄ですので−。御所訪問の回数をめぐり宮内庁長官から“苦言”を受けた皇太子さまは、
48歳の誕生日を控えた記者会見でも訪問機会が増えない理由には沈黙を貫かれた。
異例だった長官発言。天皇としての在り方を、自らの後継者に伝えられないという
天皇陛下のご苦悩が、その背景にあるという。
■国の問題
「家族の問題と思うこと自体間違っている。陛下のご心配はそんなレベルではない」
会見の様子が伝わると天皇、皇后両陛下の側近たちは口をそろえた。
「単に孫にお会いになりたいということではなく、国の問題だ」
陛下は皇太子時代、ほぼ毎週御所を訪れ、昭和天皇との折々の会話の中から、
象徴天皇としてあるべき姿の“帝王学”を学ばれたという。
「長官も侍従長も教えられない、父から子への伝承。こればかりは来ていただかなくては
どうしようもない」と古参の側近。
別の側近も「今、陛下からうかがっておかないと皇太子ご自身がお困りになることがある。
陛下ももうあのお年。いつまでも時間がおありになるわけではない」と陛下のご心情をおもんばかる。
■あうんの呼吸
昨年の会見で「機会をつくりたい」と述べられた皇太子さまだったが、そのご動向に変化はなかった。
「『やる』と言われたことをやらないのが一番お嫌い」(側近)とされる天皇陛下。
それを引き取るかのように、羽毛田信吾長官は御所訪問を皇太子さまにご進言した際、
「ご自分の言葉を大切になさってほしい」と言上した。
さらに東宮(皇太子家)では雅子さまが昨年8月の終戦記念日に子供会を開いたり、
今年の新年祝賀の儀を途中欠席した後、両親の小和田夫妻と東宮御所で食事をされたりしたことがあった。
陛下は終戦記念日や原爆記念日などを「4つの忘れてはならない日」として特に大切にされている。
ある関係者は「この2つの出来事で東宮へのご不信は決定的になった」と指摘する。
「頻繁に参内(さんだい)いただければいい」(昨年9月の会見)、
「今後増えてくるのでは」(同12月の会見)とサインを送り続けた長官。
側近の1人は「『この状況を変えるには、これよりほかに道はない』と考えた長官が
イチかバチかの賭けに出て、陛下との“あうんの呼吸”であの発言を決めたのだろう」と話す。
■東宮職の力量
一方の皇太子さま周辺。会見の結果に幹部たちは
「内容について周囲がとやかく言うのは殿下のおぼしめしに反する」
「内部のことが外に出てうんぬんされることはつつしまなくては」と口をつぐんだままだ。
だが、ご夫妻をよく存じ上げる友人の1人は「どこの家にもある家族内のことを
あんな場で取り上げられてもご反論できるはずがない」と東宮家の立場に同情を寄せる。
二人に近い別の人物も「人格否定発言から続くご両家の不信感が根にあるはず。
それは皇太子さまのお立場では永久に口にはできないことなのではないか」とみる。
ご夫妻を支えきれない東宮職の力量不足を指摘する声も多い。
「雅子さまのご病気は仕方ないが、みんなが振り回されて手を触れずにいるように見える」と知人の一人。
「皇太子家のお立場を宮内庁に説明したり、ご夫妻にとるべき方向性を進言できる“ブレーン”が存在しない」

会見で長官は「ご自身の発言を大切に」「実行が伴うように」と6回繰り返した。
意は『綸言汗の如し』と身を挺して基本姿勢を諌めることにあった』と複数の関係者は言う。
天子の言葉は糸のように細くとも、汗のように二度と取り返しのつかないものだからという古典
「礼記」からの例えだ。非難を覚悟発言を受け、今回の誕生日会見は注目を浴びたが、
皇太子様は「家族内のこと」と繰り返してコメントを避けた。
しかし問われているのは「皇居と東宮の内輪もめ」といったレベルのことでなく、
天皇と皇室のあるべき姿をめぐる根の深い問題である。
http://sankei.jp.msn.com/culture/imperial/080223/imp0802230842001-n1.htm


週刊文春2008年3月6日号
宮中総力取材 皇太子「肩すかし誕生日会見」の深層
囁かれた「第二の人格否定発言は不発」
関連質問で、最初に共同通信記者が聞いた。それが「プライベートな事柄」だとあしらわれた。
そこで、毎日新聞のベテラン記者がサッと挙手し『やはり国民が非常に気にしている』と言うと、
頑なな感じで<本当に家庭内の事柄ですので>
今回の関連質問への答えは事前に用意されていたようだ。
殿下の表情にはいつもと違う緊張感があった。
総じて今回の会見は国民的に関心の高い項目については“ゼロ回答”であった。
殿下に求めたのは“有言実行”。天皇陛下の「家族の中の問題にかかわる憶測があるのならば、
いちいちに釈明することが国のためになるとは思われない」という発言にならって
今回の「家族のプライベート」をしたとすれば、ご認識が違う。
今回は“家族の問題”ではなくあくまでも“言葉の重さの問題”(千代田関係者)
二月二十三日午後、東宮御所「日月(じつげつ)の間」では例年通り、お茶会が開かれた。
「最初は殿下お一人でしたが、最後の二十分間くらいでしょうか、
雅子さまが愛子さまを連れてお出になったのです。会場からは自然と拍手が起こりました。
家族のお出ましに殿下はニコニコ。それからはお二人の後について会場内を回られました」(茶会参加者)
東宮職は昔はミニ宮内庁と呼ばれるほど独立性の高い組織で、
人数が少ない分和気藹々として「両殿下は自分たちがお守りする」という雰囲気があった。
前東宮侍従長曽我剛氏は(※2001年に急死・両陛下が東宮時代から25年間東宮にお仕えした)
組織作りに熱心だったが、今やそんな話も聞かない。最近では東宮職から笑顔が消えてしまった。
ブザーが鳴ったら女嬬がお掃除 
東宮大夫だけでなく、オクの女性たちもギリギリのところで仕事をしている。
彼女たちは黒子のように目立たぬところで働く。
御所の廊下などでも決してお目にかからないように、両殿下のご動静には注意をする。
雅子さまの日常生活は不規則なため、女嬬や雑仕もそれに合わせて仕事をしなければならない。
両陛下のように時間に正確なら仕事の算段もつきやすいが、
雅子さまは朝食や昼食を遅れて食べるなど、日によってバラバラ。
家族三人揃って食事をしないことも結構ある。
昨年九月十日付けで四人いた東宮女官のうち1人が突然辞めてしまい、現在も欠員のまま。
(辞めた女官は)精神的に辛かったのだろう。欠員が出た現在、
東宮女官長も含め四人でシフトを組んでいる。
雅子さまの複雑なご病状が世間的にも知られるようになり、
現在ではオクでお仕えしようとする人が少なくなった。
愛子さまの初等科進学にあわせて初等教育の専門家を探しているとも言われているが難航している。
愛子さま入学準備説明会に欠席された雅子さま
皇太子会見翌日行われた父母会を雅子は欠席
父母会では初等科入学にあたっての詳しい説明があった
学習院では『無理に読み書きは教えないように』と指導するが、
皇太子は誕生日会見で、既に愛子さまが漢字が書けると話した。
卒業式に園児や先生、来賓方が胸につけるコサージュは園ママの手作り
小学校入学のために持ち物の一つひとつに名前をつけるなど、保護者は大変。
3月29日から4月2日までの間奥志賀で静養する予定。

サンデー毎日2008年3月9日号
宮内庁長官の「苦言」に皇太子さま「沈黙の抵抗」の行方
ジャーナリスト 高城龍二
去年1年に参内した回数(公私含めて)東宮家15回、秋篠宮家45回
「記者会見の皇太子様の表情は柔和ではあるが心の奥に秘めた
「何か」があるようにも感じられた」宮内庁関係者
会見翌日雅子さま学習院初等科父母会ドタキャン。
「父母会を雅子さまは楽しみにしていたが適応障害で療養中で「行事がある」と構えると
体に不調をきたす。参内、宮中行事ならなおさらでは」皇室関係者
「(羽毛田長官発言は)天皇陛下のご意向に沿ったもので、事前に了解を得られたものでしょう。
両陛下は公に発言したことを撤回することはしないという持論をお持ちで、
皇太子に言葉の重みを伝えたかったのでは」両陛下知人
会見で皇太子は長官の苦言に対して沈黙を通した。
松崎氏「発言が大きな波紋を呼んだので、19日に皇太子が天皇陛下を訪ねた時に、
国民に心配をかけないほうに2人で話し合ったのだと思う」
神田氏「なぜ定例会見を使ったか。よほどのことがあったとしか」

神田氏「長官苦言は、陛下のお考えを忖度せずに言うわけはない。皇太子が御所を訪ねる回数は、
陛下が皇太子の時に比べると10分の1。
人格否定発言後も皇太子側からは新しい公務の像が示されませんね」
松崎氏「(宮内庁長官の苦言は)愛子さまに会えないより、皇太子に会えないことを言っている。
祭祀他、継承しなければいけないものがあるでしょう。」

正論2008年4月号
「宮内庁長官発言の深刻さ」八木秀次
愛子様が小和田夫妻には頻繁に会っておられる事はマスコミ報道通りだが、両陛下にはお会いにならない。
原因は妃殿下と両陛下、つまり嫁ー舅姑関係という下世話な問題にあることは間違いなかろう。
皇太子殿下は妃殿下に配慮の結果こうなったのだろう。
しかしこの問題が深刻なのは皇室の存在意義に関わる事だから。
妃殿下の精神的なご病気の原因が皇室への適応障害、それも宮中祭祀を生理的に拒絶される事にあることは、
最近は宮中関係の多方面から漏れ伝わってくる。国家の祭祀を司る家系のそれも次の当主の奥様が、
家系自体の存在理由である宮中祭祀に理解がないことは極めて深刻な事態。
両陛下と皇太子との間の意思の不疎通の背景にこの問題があると考える方が自然である。
要するに次代の天皇皇后は先代、いやそれ以前の2千年以上の皇室の伝統と疎遠で
宮中祭祀に無理解であるという事実が我々に突きつけられている。
この辺りの問題を私はこれまで何度か書いてきたが、その度一部の人達から猛烈な非難を受けて来た。
が、その人達にむしろ聞きたい。問題を放置し、宮中祭祀のない皇室をそのまま容認できるのか。
今回の長官発言は問題がいっそう深刻さを増している事を白日の下にさらしたと言えるのではないか。