今後の御陵及び御喪儀のあり方について


今後の御陵及び御喪儀のあり方について
http://www.kunaicho.go.jp/kunaicho/koho/goryou/index.html


宮内庁:天皇、皇后両陛下の「ご喪儀」、火葬へ転換
毎日新聞 2013年11月14日 17時50分
天皇、皇后両陛下の「ご喪儀」の在り方を検討していた宮内庁は14日、葬法を火葬とすると発表した。
天皇の葬法は江戸時代初期から土葬で、火葬への転換は約360年ぶり。
両陛下の墓所にあたる「陵」については、一つの陵への「合葬」ではなく、
隣り合わせにして一体的に造成することで従来より規模を縮小する。
いずれも両陛下による簡素化の意向を踏まえた。
ご喪儀を巡っては、羽毛田信吾長官(当時)が昨年4月の記者会見で「火葬が一般化しており、
火葬なら陵の規模や形式も弾力的に検討できる」との両陛下の意向を公表。
大正以降の天皇、皇后(皇太后)の陵がある東京都八王子市の武蔵陵墓地の用地に制約があることもあり、
見直しを進めてきた。
http://mainichi.jp/feature/koushitsu/news/20131115k0000m040010000c.html


火葬導入、陵を縮小=両陛下葬儀、意向受け―国民生活への影響も配慮・宮内庁
宮内庁の風岡典之長官は14日の定例記者会見で、天皇、皇后両陛下が亡くなられた際の葬儀について、
火葬を導入し、墓に当たる陵を小規模化すると発表した。
天皇の埋葬方法は江戸時代初期以来約350年間土葬が続いてきたが、
「火葬が望ましい」との両陛下の意向を受け、宮内庁が約1年半かけて具体的な検討を進めていた。
宮内庁によると、天皇陛下の意向で皇后さまとの合葬も検討したが、
皇后さまが「あまりに畏れ多い」と遠慮する考えを示したため、
両陛下の陵を同一敷地内に寄り添うような形で一体的な陵として建造することにした。
両陛下の陵は武蔵陵墓地(東京都八王子市)内の大正天皇陵西側に建造し、
面積は昭和天皇陵と香淳皇后陵の合計面積(4300平方メートル)の8割程度の
約3500平方メートルに簡素化する。形状は上円下方墳とし、鳥居や拝所は別々に設ける。
火葬に当たっては、武蔵陵墓地内に専用施設を設置する。
葬儀では、亡くなった後、従来通り皇居・宮殿に「殯宮(ひんきゅう)」を設営し、
一般の通夜に当たる行事を行う。火葬前に比較的小規模な葬送儀礼を新たに実施し、
火葬後は殯宮と同じ場所に新しく設ける「奉安宮」に移す。
一般の本葬に当たる「葬場殿の儀」の場所については、
両陛下が「国民生活や環境への影響に留意する必要がある」との考えを示していることを踏まえ、
今後検討する。(2013/11/14-17:48)
http://www.jiji.com/jc/c?g=soc&k=2013111400788


両陛下:今後のご陵及びご喪儀の在り方についてのお気持ち
毎日新聞 2013年11月14日 18時07分(最終更新 11月15日 00時26分)
 ◇宮内庁が公表した「今後のご陵及びご喪儀の在り方についての天皇、皇后両陛下のお気持ち」
【天皇、皇后両陛下の「ご喪儀」、火葬へ転換】
昨年秋、皇后陛下のお誕生日に際し、宮内記者会から皇后陛下に、
今後のご陵及びご喪儀の在り方についてのお気持ちをお聞かせいただきたいという質問があり、
その折皇后さまには、このようなことを陛下に先立ちご自分がお答えになることへのご懸念がおありのようで、
どうしたものか長官、侍従長にお問い合わせがあった。このご懸念はもっともなことであり、宮内庁としても、
いずれ天皇、皇后両陛下のお気持ちをご一緒にお示しいただくことが望ましいと判断し、
また、その時期もお誕生日というご慶祝の機会ではなく、改めて別の機会にしていただくよう
両陛下にお願い申し上げてきたところである。
一方、両陛下からは、今後のご陵及びご喪儀の在り方について、
かねてよりご意向をお示しいただいてきたところであるが、この質問の出された昨年来、更に折に触れて、
ご意向をお伺いする機会をいただき、今回、宮内庁として両陛下のご了解を得てお気持ちをおまとめしたので、
これをもって、質問に対する回答とするものである。

◇検討に至る経緯について
天皇、皇后両陛下には、ご即位以来、国と社会の要請や人々の期待におこたえになり、象徴として、
あるいはそのご配偶として心を込めてお務めをお果たしになっていらしたが、いつとはなしに、
将来のお代替わりのことについて思いをいだかれるようになり、また武蔵陵墓地のご陵をご参拝の機会にも、
今後のご陵の在り方について思いを致され、かなり早くから、お二方の間でご陵及びご喪儀のことについて
お話し合いになると共に、このようなことは、ご自身方のお気持ちだけで決められることではないからと、
折に触れ長官や参与の意見にも耳を傾けていらっしゃった。
ご陵及びご喪儀の検討の内容については、基本的には皇室の方々ご自身でお決めいただくことで、
またことがらの性格上、必ずしも公表を要しないところであるが、上記の宮内記者会からの要望を受け、
また、検討の結果を正しく国民に伝えることも必要であると考え、このことを両陛下にご説明の上、
大まかなところを公表させていただくこととしたものである。

◇今後のご陵及びご喪儀の在り方全般について
天皇陛下には、皇室の歴史の中に、ご陵の営建や葬儀に関し、
人々に過重な負担を課することを望まないとの考え方が古くよりあったことに
かねてより思いを致しておられ、これからのご陵やご葬送全体についても、
極力国民生活への影響の少ないものとすることが望ましいのではないか、とのお気持ちをお持ちであった。
同時に陛下には、これまで長きにわたり従来の皇室のしきたりはできるだけこれを変えず、
その中で今という時代の要請も入れて行動することを心がけていらっしゃり、
ご陵及びご喪儀の在り方についても、そのお気持ちに変わりはない。

◇ご陵について
天皇陛下には、昭和天皇陵と香淳皇后陵が、大正天皇陵と貞明皇后陵の場合と異なり、
隣接して平行に設置される形になっていないことをご覧になり、
ご陵用地に余裕がなくなってきているのではないかとのご感想をお述べになってこられたことは、
昨年4月の発表の際にお伝えしたところであるが、
陛下には、このように武蔵陵墓地内にご陵用地を確保するには限度があることをおもんばかられ、
今後品位を損なうことなくご陵を従来のものよりやや縮小することができれば、との
お気持ちをお持ちになったところである。
また、ご陵をやや縮小することにより、武蔵陵墓地内に、昭和天皇陵、香淳皇后陵をお囲みする形で、
ご自分方お二方を含めこれからも何代かにわたりご陵が営建され、
皆様が離ればなれにならずにお鎮まりになることが可能になるのではないかとのお気持ちもおありであった。
さらに、天皇陛下には、ご陵の歴史の中で、かつて合葬の例もあったことから、
合葬という在り方も視野に入れてはどうか、とのお考えをお持ちであったが、
この合葬とすることについては、皇后さまから、ご自身昭和の時代にお育ちになり
「上御一人(かみごいちにん)」との思いの中で、長らく先帝陛下、今上陛下にお仕えになってきた経緯からも、
それはあまりに畏れ多く感じられるとされ、また、ご自分が陛下にお先立ちになった場合、
陛下のご在世中にご陵が作られることになり、それはあってはならないと思われること、
さらに、遠い将来、天皇陵の前で祭事が行われることになる際に、
そのご陵の前では天皇お一方のための祭事が行われることが望ましく、陛下のお気持ちに深く感謝なさりつつも、
合葬はご遠慮遊ばさねばとのお気持ちをお示しであった。
ただ、ご陵の大きさや配置に配慮することで、ご自分方をはじめとし、
せめて昭和天皇を直接間接にお身近に感じ上げている世代の方々が、
昭和天皇、香淳皇后のお近くにお鎮まりになることができれば、とのお気持ちは
皇后さまも陛下と共通してお持ちであり、その上で、用地の縮小という観点、
また、合葬をとの陛下の深いおぼしめしにお応えになるお気持ちからも、皇后陵を従来ほど大きくせず、
天皇陵のおそばに置いていただくことは許されることであろうか、とのお尋ねがあった。

◇ご火葬について
ご喪儀の在り方に関することがらのうち、ご葬法については、天皇、皇后両陛下から、
ご陵の簡素化という観点も含め、火葬によって行うことが望ましいというお気持ちを、かねてよりいただいていた。
これは、ご陵用地の制約の下で、火葬の場合はご陵の規模や形式をより弾力的に検討できるということ、
今の社会では、既に火葬が一般化していること、歴史的にも天皇、皇后の葬送が土葬、火葬の
どちらも行われてきたこと、からのお気持ちである。
ご火葬施設について、両陛下のご身位にかんがみ、既存の施設によらず、
多摩のご陵域内に専用の施設を設置申し上げたい旨、両陛下に申し上げたところ、
その場合には節度をもって、必要な規模のものにとどめてほしい、とのお気持ちをお示しであった。

◇葬場殿の儀の場所について
国葬の場合は、その関係者の意見もあろうが、崩御後皇室として執り行う葬場殿の儀の場所については、
国民が広く利用している場所を長期間占用したり、葬場の設営に際して多くの樹木の伐採をしたりすることが
ないかなど、国民生活や環境への影響といった点に留意する必要がある、とのお考えをお持ちである。
さらに、両陛下には、近年特に顕著になっている気象条件の急激な変化を非常に心配しておられ、
ご喪儀に参列される内外の方々に万一の事があってはならず、暑さや寒さに加え、
集中豪雨や竜巻などの可能性も十分考慮し、出席者の安全確保ができる場所を、皇太子殿下や秋篠宮殿下など
殿下方のご意見も伺いつつ選定してほしいとのお気持ちをお示しいただいたところである。
http://mainichi.jp/feature/koushitsu/news/20131115k0000m040011000c.html


天皇、皇后の葬送「火葬」に 合葬は見送り
2013.11.14 19:36
宮内庁は14日、天皇、皇后両陛下のご意向で検討していた陵のあり方と葬送方法の変更を、
概要にまとめて公表した。江戸時代前期から行われてきた天皇と皇后の土葬を改め、
火葬とすることなどが盛り込まれた。天皇陵と皇后陵を同一にする合葬(がっそう)は見送られた。
同じ敷地にそれぞれの墳丘を造り、敷地規模をこれまでより小さくすることで、
両陛下が望まれる簡素化を図る。検討内容はすでに内閣に報告されており、
約350年ぶりに土葬の伝統が変わることになった。
宮内庁は「本検討は将来にわたって基準となり得る」としており、皇太子さま以降もこれに沿うこととなる。
変更の背景には、東日本大震災などで経済的に疲弊する国内情勢を踏まえられた両陛下の
「極力国民生活への影響の少ないものとすることが望ましい」とのご意向がある。
会見した宮内庁の風岡典之長官は「畏れ多く奥深い課題だったが、報告できたことにほっとしている」と述べた。
宮内庁の検討結果では、火葬は昭和天皇、香淳皇后、大正天皇、貞明皇后の4陵がある
武蔵陵墓地(東京都八王子市)に、その都度設置する専用の施設で行われる。
火葬の前後には、火葬に伴う小規模な葬送儀式が新たに設けられる。
その後、政府要人や外国の賓客も参列する「葬場殿の儀」や「陵所の儀」を、
昭和天皇の崩御時とほぼ同じ流れで行うが、詳細は今後詰める。
天皇、皇后両陛下の陵は大正天皇陵の西側を予定している。
天皇陵と皇后陵は4陵と同様に、それぞれ別々の墳丘とするが、これまでとは異なり、
同じ敷地内で一体的になるよう建造される。
墳丘の形状は4陵と同様に上円下方(じょうえんかほう)(上段が円形で下段が四角形)で、
敷地は昭和天皇陵と香淳皇后の陵が合わせて4300平方メートルだったのに対し、
8割程度の約3500平方メートルとする。
合葬を見送った理由を、宮内庁は「皇后さまが畏れ多く感じられている」などとしている。
今回の変更は「陵を簡素にし、火葬にすることが望ましい」とする両陛下のご意向で宮内庁が
昨年4月26日に検討を表明、1年半をかけて作業を進めてきた。
検討対象は皇室行事として行う一連の葬儀で、政教分離原則に従って行われる
国事行為の「大喪(たいそう)の礼」は対象外。
http://sankei.jp.msn.com/life/news/131114/imp13111419440001-n1.htm


「国民念頭の両陛下だからこそ」東大名誉教授(日本思想史)小堀桂一郎氏
2013.11.14 22:06
天皇、皇后両陛下が、御陵造営や御葬儀にあたって国民に負担がかからないようにとのお気持ちをお示しになり、
御自身の崩御後についてまで国民を念頭においてお考えになっておられることは、誠に畏れ多い。
天皇と国民との絆のあり方に深く思いを致され、東日本大震災直後、
ビデオメッセージで国民へ直接呼びかけるなど、「国民のために祈る」とのお姿を行動で示されてきた
両陛下だからこその意向の御表示ではないか。
本来は、江戸時代初期以来、一貫して続いてきた土葬という従来の形が守られていくことが望ましい。
しかし一方で、国民のために、なるべく葬儀を簡素化するという「薄葬(はくそう)」の思想もまた、
皇室の伝統である。なにより、お二方の御意向に沿うことが最も大事だ。
国民は重みを持って受け止めなくてはなるまい。
火葬は大きな変化だが、民間の神葬でも現在は火葬のものが多く、
火葬が即ち神式を排して仏式を取ったという訳ではない。
両陛下の御陵は昭和天皇の御陵と比べて小さくはなるが、
天皇という地位の品位が損なわれるような改革ではないと考える。
合葬は避け、それぞれの御陵での祭祀(さいし)も、従来通り行うとされているからだ。
両陛下のお気持ちを踏まえつつも、伝統は守られていると思う。
合葬を避けながらも陛下と皇后さまの御陵を並べるという設計からは、
お二人の寄り添われるお気持ちがよくわかる。皇后さまが合葬を「畏れ多く感じられる」として、
陛下のお気持ちに深く感謝しつつ御遠慮された事実からは、中庸の節度を重んじておられることがわかる。
御自身のお気持ちと、伝統を守る節義との間でなんとか調和を図ろうとされたことは、とても尊い。
国民は、今回の方針を軽く受け取ってはならない。この機会に、長らく続いてきた「伝統」の重みを
改めて考える必要がある。近年、皇室祭祀やその他行事の簡素化が憂慮されているが、
今回はあくまで御陵のあり方や御葬儀の方法に限定されたものであって、
皇室において最も重要である祭祀の改変につながってはならない。
ましてや、万世一系の事実の上に立つ皇位継承の原則の考え方に影響するものでもない。
国民の側から、皇室の伝統に変更を強いるような動きをおこしてはならないことを、
国民は改めて自覚することが必要だ。の原則の考え方に影響するものでもない。
国民の側から、皇室の伝統に変更を強いるような動きをおこしてはならないことを、
国民は改めて自覚することが必要だ。
http://sankei.jp.msn.com/life/news/131114/imp13111422080003-n1.htm

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