判事が「反天皇制」活動

判事が「反天皇制」活動 集会参加、裁判所法抵触も
2019.3.13 05:00
名古屋家裁の男性判事(55)が昨年、「反天皇制」をうたう団体の集会に複数回参加し、
譲位や皇室行事に批判的な言動を繰り返していたことが12日、関係者への取材で分かった。
少なくとも10年前から反戦団体でも活動。一部メンバーには裁判官の身分を明かしていたとみられ、
裁判所法が禁じる「裁判官の積極的政治運動」に抵触する可能性がある。
昨年10月にはツイッターに不適切な投稿をしたとして東京高裁判事が懲戒処分を受けたばかり。
裁判官の表現の自由をめぐって議論を呼びそうだ。
関係者によると、判事は昨年7月、東京都内で行われた「反天皇制運動連絡会」(反天連、東京)などの
「なぜ元号はいらないのか?」と題した集会に参加。今年6月に愛知県尾張旭市で開催され、
新天皇、皇后両陛下が臨席される予定の全国植樹祭について
「代替わり後、地方での初めての大きな天皇イベントになる」とし、「批判的に考察していきたい」と語った。
昨年9月には反戦団体「不戦へのネットワーク」(不戦ネット、名古屋市)の会合で
「12月23日の天皇誕生日に討論集会を開催し、植樹祭を批判的に論じ、反対していきたい」と発言。
さらに「リオ五輪の際、現地の活動家は道を封鎖したり、ビルの上から油をまいたりしたようだ。
日本でそのようなことは現実的ではないが、東京五輪に対する反対運動を考えていきたい」とも語っていた。
判事は昨年2月と5月、不戦ネットの会報に「夏祭起太郎」のペンネームで寄稿し、
「天皇制要りません、迷惑です、いい加減にしてくださいという意思表示の一つ一つが天皇制を掘り崩し、
葬り去ることにつながる」「世襲の君主がいろいろな動きをする制度は、
やっぱり理不尽、不合理、弱い立場のものを圧迫する」と記していた。
判事は集会などで実名でスピーチしていたほか、団体の一部メンバーには「裁判所に勤務している」と話していたという。
判事は平成5年に任官。名古屋家裁によると、現在は家事調停や審判事件を担当している。
判事は産経新聞の複数回にわたる取材に対し、何も答えなかった。
https://www.sankei.com/affairs/news/190313/afr1903130002-n1.html

昭和の日を「無責任の日」と批判 判事、過激派参加団体で活動も
2019.3.13 06:00
4月末の天皇陛下の譲位を前に、名古屋家裁の男性判事(55)が
「反天皇制」をうたう団体の集会に参加していたことが12日、明らかになった。
判事は平成21年以降、少なくとも3つの団体で活動。反皇室、反国家、反権力などを掲げ、
中には過激派活動家が参加する団体もあった。過去には自治体が当事者となる訴訟も担当しており、
法曹関係者からは「判決など判断の公平性、中立性に疑問が生じかねない」との指摘が出ている。
「人々から敬愛、理解、共感をかすめ取る天皇・皇族」「各地の『天皇要らない』の声とつながり、
大きな反天皇制のうねりをつくりだしていきたい」
「反天皇制運動連絡会」(反天連、東京)などが呼びかけた「代替わり」反対集会では、
皇室を批判する激しい発言が繰り返される。判事は昨年、こうした反天連による別の集会に複数回にわたって参加し、
自らも「批判的に考察していきたい」などと発言していた。
関係者によると、判事は津地家裁四日市支部勤務だった21年、
広島県呉市で行われた反戦団体「ピースリンク広島・呉・岩国」(呉市)の集会に参加。実名でスピーチした。
その後、広島地家裁呉支部に異動し、同団体の活動に参加した。
名古屋家裁に異動すると、反戦団体「不戦へのネットワーク」(名古屋市)に参加。
会報に「夏祭起太郎」の名前で論考を寄稿した。
昨年2月4日付では「昭和の日」を「無責任の日」と書いたほか、
天皇、皇后両陛下が臨席される全国植樹祭について「天皇が一本の木を植えるために
数十億単位の公費を使って、たくさんの木を伐採し、『国土の緑を大切に』という
まったくもって不思議で呪術(じゅじゅつ)的なイベント」
「過剰警備や人権侵害など様々な問題をはらんでいる」などと批判した。
団体メンバーの一部には、夏祭起太郎のペンネームを使っていることを明かしていた。
判事は過去に自治体が当事者となる訴訟も複数担当していただけに、
法曹関係者は「裁判官が反権力の活動をしているのであれば、行政事件の訴訟では、
最初から反自治体の立場で判断するのではないかとの疑念が生じる。
裁判に公平、中立を求める国民の信頼を得られないのではないか」と疑問を投げかける。
産経新聞は今年2月、判事に複数回、直接取材を申し込んだが、いずれも無言で足早に立ち去った。
名古屋家裁には昨年11月に判事の政治運動疑惑を伝え、見解を質問した結果、
書面で「承知していない」「仮定の質問にはお答えできない」との回答があった。
今年2月に再度取材したが、家裁は判事に事情を聴くなどの調査をしたかについても明らかにせず、
「お答えすることはない」とした。

裁判官の身分、憲法で手厚く保障
裁判官の身分は「司法の独立」の観点から憲法で手厚く保障されている。
裁判官が不祥事を起こしても、懲戒処分は戒告か1万円以下の過料しかなく、
他の公務員のように停職や減俸といった処分はない。
懲戒処分は憲法で行政機関が行うことはできないと規定。地裁、家裁、簡裁裁判官の懲戒は、
裁判官分限法に基づき、管轄する高裁の分限裁判で決められる。
停職や減俸の処分がないのは、そもそも裁判官は「法の番人」として
不祥事を起こさないとの考えもあるためとされるが、現行制度は実情に合っていないとの指摘もある。
一方、罷免については、国会が設ける弾劾裁判所が判断する。国民から罷免すべきだとする請求を受け、
国会の裁判官訴追委員会が弾劾裁判を開く必要があると判断すれば、弾劾裁判所に訴追される。
今月4日には、裁判官訴追委員会が、ツイッターに不適切な投稿をして裁判当事者の感情を傷つけたとして、
昨年10月に最高裁から戒告処分を受けた東京高裁の岡口基一判事(53)から事情聴取している。
https://www.sankei.com/affairs/news/190313/afr1903130004-n1.html

公平・中立に裁けるのか 判事「反天皇制」活動
2019.3.13 05:01
「反天皇制」をうたう団体の集会に参加し、皇室行事などに批判的な言動を繰り返していたことが12日、
明らかになった名古屋家裁の男性判事(55)。
「裁判官の積極的政治運動」を禁じた裁判所法に反するか否かは、
裁判官の身分を名乗って活動していたかどうかがポイントになる。
裁判官も私生活では一市民である以上、表現の自由があるからだ。
平成10年、仙台地裁の判事補が、組織的犯罪対策3法案に反対する集会に身分を名乗って参加し、
「パネリストとして発言するつもりだったが、地裁所長から懲戒処分もあり得るとの警告を受けたので
発言を辞退する」と発言。この言動が積極的政治運動にあたるとして戒告処分を受けた。
この際、最高裁大法廷は積極的政治運動の禁止規定について「表現の自由を一定範囲で制約することになるが、
合理的でやむを得ない限度にとどまる限り憲法の許容するところ」とし、合憲との初判断を示した。
今回の判事の場合、集会などで裁判官を名乗って発言してはいなかった。しかし、団体の一部メンバーには実名のほか、
裁判所に勤務していることを明かしており、団体内部で身分が広まっていた可能性もある。
裁判所関係者は「裁判官としてではなく、一個人として発言しているのであれば、
裁判所法の規定に抵触するかどうかは議論の余地がある」との見方を示す。
だが判事が行っていた活動は、天皇を「日本国民統合の象徴」と規定した憲法を否定する行為だ。
国の統治機構のあり方に反対を唱える裁判官が、国や自治体が当事者となる訴訟を公平、中立に裁けるのか。
「司法の独立」の観点から憲法で手厚く身分保障されている裁判官には、
国民の信頼に値する言動や品位が求められている。(大竹直樹)
https://www.sankei.com/affairs/news/190313/afr1903130005-n1.html

【主張】表現の自由と判事 職責による制約は当然だ
2019.3.18 05:00
表現の自由は、憲法が国民に保障している。ただし、無制限に認められたものではない。
憲法には「国民は、これを濫用(らんよう)してはならないのであつて、
常に公共の福祉のためにこれを利用する責任を負ふ」とあり一般の国民でさえ、
表現の自由にはその範囲に制限がある。
他者の尊厳をむやみに傷つける差別的言辞や、著しく品位を欠き公共の福祉に反する言動を保障するものではない。
その範囲も職責によって異なる。裁判官は裁判所法によって「積極的に政治運動をすること」を禁じられている。
裁判とは、対立する意見や主張に対して、中立的な裁判官が十分な審理を経て、
公正に判決や判断を下すものだ。政治的立場を明らかにしている裁判官に公平な判断を求めることはできない。
最高裁大法廷は平成10年、裁判所法の積極的政治運動の禁止規定について
「表現の自由を一定範囲で制約することになるが、合理的でやむを得ない限度にとどまる限り
憲法の許容するところ」と合憲の判断を示している。
名古屋家裁の男性判事は昨年、「反天皇制」をうたう団体の集会に複数回参加し、
譲位や皇室行事に批判的な言動を繰り返したとされる。反戦団体の会報にはペンネームで
「天皇制要りません、迷惑です、いい加減にしてくださいという意思表示の一つ一つが天皇制を掘り崩し、
葬り去ることにつながる」などとも記していた。
これは明確に積極的な政治運動であろう。判事としての発言か、一個人としての発言かを問うことにも違和感がある。
個人として天皇制を否定する同じ人間が、判事として国や自治体が
当事者となる訴訟を中立的立場で裁くことができるのか。
一定の政治的主張を持つ団体が、恣意(しい)的に判事を選んで訴訟を起こすことも可能である。
昨年10月には、東京高裁の男性判事がツイッターに不適切な投稿をして
裁判当事者の感情を傷つけたとして、最高裁から戒告処分を受けた。
最高裁が懲戒理由に挙げた「品位を辱める行状」については、
「裁判官への国民の信頼を損ね、裁判の公正を疑わせる言動をいう」と説明した。
説明は、そのまま名古屋家裁判事に当てはまる。司法の信用に関わる問題である。厳正な調査と処分が必要だ。
https://www.sankei.com/affairs/news/190318/afr1903180003-n1.html

「反天皇制」活動判事、最高裁が事情聴取 判事は事実関係を否定
2019.3.22 13:27
名古屋家裁の男性判事(55)が「反天皇制」をうたう団体の集会で
譲位や皇室行事に批判的な言動を繰り返していた問題で、最高裁は22日、事実関係を調査していると明らかにした。
同日の衆院法務委員会で、最高裁の堀田真哉人事局長が串田誠一氏(維新)の質問にこたえた。
堀田局長は「裁判官の私生活上の自由や思想、表現の自由にも配慮しつつ慎重に調査している」と答弁。
判事から事情聴取したが、判事は事実関係を否定したため、
「服務規律違反の事実があったことは確認できていない」とした。
これに対し、串田氏は「積極的な政治活動に参加することは裁判官として適切でない。
(判事に事実関係を)否定されたからといってそのままにするのではなく、
厳正な審査、調査を続けてほしい」と求めた。
産経新聞の報道後、国会の裁判官訴追委員会(委員長・田村憲久衆院議員)の委員や
衆参両院の法務委の委員らからは判事の言動を疑問視し、裁判所のガバナンス(組織統治)を問う声が上がっていた。
訴追委は、国民から罷免すべきだとする請求を受け、弾劾裁判を開く必要があると判断すれば、弾劾裁判所に訴追する。
訴追委のメンバーは衆参各10人の国会議員。衆参各7人以上が出席し、3分の2が賛成すれば訴追する。
訴追委は今月4日、ツイッターに不適切な投稿をして裁判当事者の感情を傷つけたとして、
昨年10月に最高裁から戒告処分を受けた東京高裁の岡口基一判事(53)から事情聴取している。
関係者によると、名古屋家裁の判事は昨年7月、東京都内で行われた「反天皇制運動連絡会」(東京)などの集会に参加。
今年6月に開催され、新天皇、皇后両陛下が臨席される予定の全国植樹祭について
「代替わり後、地方での初めての大きな天皇イベントになる」とし、「批判的に考察していきたい」と語った。
昨年2月と5月には、反戦団体「不戦へのネットワーク」の会報にペンネームで寄稿し、
「天皇制要りません、迷惑です、いい加減にしてくださいという意思表示の一つ一つが天皇制を掘り崩し、
葬り去ることにつながる」などと記した。
https://www.sankei.com/affairs/news/190322/afr1903220012-n1.html